四万十味紀行　鮎の一夜干し

地元で暮らしたくて2年前にうちの会社に入って、それ以来福家さんと一緒に働かせてもらってて、鮎の炭火焼きは本当に難しいです。

炭火焼きはシンプルだけど奥の深い作業で、湿気で焼け方が変わるから天気に敏感になるよね。この地域は川魚文化が残ってて川漁師専業の人もいる。「文化」として守っていきたいね。

そうですね。鮎とかの川魚は、一夜干しにしたり、乾燥させて甘露煮にしたり、炭火で焼いてから出汁を摂ったり、この地域ではいろんな食べ方があります。

焼きの後にとった出汁をベースにした出汁醤油でつくるうちの「のりの佃煮」はホントに美味しいね。

うちの佃煮は既製品よりも甘口で海藻の食感を残してます。出汁が効いて旨味が出るので、調味料としてパスタやカルパッチョ、タマゴかけご飯とかで使うお客さんも多いですよね。鮎は、天ぷらや唐揚げで食べるのが私は好きです。

川魚を食べる機会が減って残念に思っているんだよ。出汁を摂るという活用方法を知らない人が地元でも多いし。手軽に食べられる加工品も充実させて川魚文化を守りたいよ。

食品の製造に携わって2年経ってすごく面白さを感じています。地元の魚で新商品をつくれたらと思ってて、若い人が川魚を食べてほしいと願っています。