【わかたけ】熟成飛騨牛串・ビーフカレー

おやじとおふくろが畜産を始めたのが１９７０年のことだから、もう50年以上になる。おれは地元の基幹産業である和牛の飼育をしたいと思って、大学を卒業してから家業を継いだんだよな。

おれも子どもの頃、おやじとおふくろががいきいきと仕事をしていた姿を見て、いつかやりたいなと思ってたよ。

うちのこだわりは繁殖から肥育までの全てを一貫して自社牧場で行っていること。1頭の牛を肉牛として育て上げるまでに繁殖から4年かかる。

そうだね。一般に流通している牛肉のほとんどは去勢牛だけど、「山勇牛一貫」ではメス牛だけを提供している。メス牛は神経質だから飼育が難しくて、エサの与え方も工夫が必要だね。

その分、肉質はきめ細かくて、脂の質、旨味は格別だね。うちでは肉を通常の2倍の30日以上熟成させることで、やわらかくて濃厚な味に仕上げている。

そうだね。肥育牛が２８０頭いるけど、一頭一頭対話をしながら育てているよ。個体差があるから難しいけど、思った通りの体つきになると嬉しいね。

数河高原の自然環境も良い肉牛を育てるのに欠かせない条件が揃ってる。日本の財産である和牛を守りながら、故郷の飛騨を盛り上げていきたいね。

地域に根付いた畜産として、みんなに感謝しながら感謝されるようにやっていければいいな。