【ふじ】鹿しゃぶしゃぶセット

モリエさんは僕が丹波山村に来て一番最初に話をした丹波山村民だったね。第一村人(笑)。猟師さんの家までの道を聞いてさ。

そうだったね。まもなくして、私は前の仕事を辞めて家にいたところを保坂さんに声をかけてもらってね。

モリエさんと出会って今も一緒にやっていられるのはありがたい話だよ。僕は故郷である山梨の名産をつくりたくて、思いついたのがジビエ。処理施設を探していた時に受け入れてくれたのが丹波山村だったんだ。ちょうど加工施設をやる計画もあって、タイミングよく始められたんだよ。

昔から猟はあったんだけどね。自分で食べる分だけで、加工場とかは無かったのよ。でも、保坂さんが来てくれてずいぶん変わったわ。

もともと、鹿肉は一頭の20％しか食肉に出来ていなかったからね。でも、骨を鍋の出汁に使ったり、スネやあばらの細かい肉はカレーやコロッケに使える。狩猟の際に傷のついた部分は犬が好きだからペットフードもつくれる。そうやって使えば一頭の70％を食肉に出来るんだ。

丹波山村にとって森の神様は大切だからね。せっかく山の神様から頂いた命は余すところなく、ちゃんと頂かなきゃね。

将来的には、地元の鹿肉だけじゃなくて、全国の鹿肉を集めて、余すところなく使っていきたいな。