北海道しんとく町 麺ギフト

昭和50年に新得蕎麦の工場の機械を納品するときにね、家族で来たんだよ。誰も知らない土地に急に引っ越してくることになって大変だったなぁ。

香川で家を改装したばっかりだったのに荷物も置いたまま来たって聞いてるよ。そのまま人に貸しちゃったから、荷物も取りに行けなくなっちゃったって（笑）。

そうだよ。最初の年は雪山をつくってやれば子どもは喜んでくれたんだけど、2年3年と経つとそうもいかなくなったのも懐かしいなぁ。こっちの家はとりあえず人に借りて用意しただけだから、冬はすきまから雪が入ってきたりね。

今とは全然違う暮らしだよね。そんな状況から会社も興して本当にすごいね。

昔は製粉技術も良くないし、香川とは製麺も違うし、壁もないところに機械を取り付けてくれって言われたり、1人でやらなきゃいけなかったり、そりゃあ辛かったよ。

今、うちで使ってる小麦と蕎麦の製粉機は、組み立ても生産ラインをつくるのも全部お義父さんがやったんだよね。いつくらいのものだっけ？

昭和の初めだね。

それが今でも現役なんだもんね。この仕事で食べていけるのはお義父さんのおかげだなぁって思うよ。少しでも長く一緒に仕事がしていきたいし、製粉機のトラブルとかではまだまだ頼ることがあると思うから、これからもよろしくお願いします。