もじり織り　ちぢみマフラー

父さんは昔から機械いじりが好きで真面目な人だったよね。機械好きが高じて大正時代の機織り機を現代によみがえらせて。

全国の織物産地を訪ねて、廃棄処分されている織機を譲り受け、一台ずつ持ち帰ったんよね。それからさらに復元、改造を施して、独自の織り技術を開発してね。

事業を始めた当初、帰郷して畑が工房になっているのを見たときはすごくびっくりした。趣味の域を超えていて本格的だったから。

今は英里子が販売やウェブをしているから助かっているよ。

今のような仕事をすることになるとは思ってもみなかった。でも、手作業とレトロ織機が生み出す心地の良い風合いや独創的なデザインは、色んな人に実感してもらいたいと思いながら続けることができたね。

評価してくれる人も増えて嬉しく思うよ。これまで、いかに巻いて心地いいか、きれいに見えるかを考えながらつくり続けてきたけど、このちぢみマフラーは、コンパクトさを追求してつくったマフラーやね。

そうね。とても軽くて柔らかくて、巻くだけでアクセントとなるから私としては普段使いでまとえるイチオシ。

ミシンが一切かかっていないから布の耳まで柔らかいのがこだわり。コットンの柔らかい素材の風合いを大切にしている。

手に取ってもらえればきっと感じてもらえると思う。工房では見学や体験もやっているから是非一度来てモノづくり原点や理屈、私たちのこだわりを知ってもらいたいな。