ONA革コースター

このコースターはひかりがデザインして、革職人の俺が仕上げたんだよな。

うん。お兄ちゃんが革職人になったのはお父さんの影響？

だな。家にあった革を使って、親父からベルト作りを教えてもらったのがきっかけ。基礎的な部分は全部教えてもらったよ。

わたしも小さい頃から絵を描いたり小物を作ったりするのが好きだったなぁ。

アートギルドは、デザイン会社としては女川ではじめての会社なんだよな。

町のお祭りとかイベント関連のポスターデザインは、ほとんど依頼してもらってるね。

革製品は、お財布とか地元の人がオーダーしてくれることが多いかな。

このコースターも、商店街のおばあちゃんから「革のコースターは作ってねーの？ 使い勝手のよがっだ革のコースターが流されちまったんだよね」って聞いて、作りはじめたんだよね。

そうそう。おばあちゃんに渡したら、すごく喜んでくれた。

コースターって普段の生活で使うから、日常に女川のものを置いてもらえたらいいなと思ってデザインしたよ。

デザインやものづくりで、女川がカルチャーのある町になればいいよな。カリフォルニアみたいな。

わたしはスペインのサンセバスチャンみたいにしたいな（笑）。のんびりしている雰囲気が素敵。気候も捕れる魚も似てるんだよ。女川も心の余裕が持てるような町になるといいな。