ひだ千利庵の漬物セット

子どもの頃の食生活は貧しかったけれども、いつも食卓にあった祖母手作りの漬物がとても美味しくて、それがうちの原点かなあ。

品漬けが美味しいのよねえ。時々お礼のお便りを頂いたりすると、やっぱり嬉しいわ。

ただ自分たちの納得のゆく食べ物づくりを求めてきたんだ。見た目の良さや味の濃さというより、食べて腹におさまりが良いことや郷愁を感じていただけることを大事にしたい。なんていうかなあ、素材の持ち味を活かした「旨すぎないうまさ」を表現していきたいんだよなあ。

祥一さんはのんき者だけれど、仕事に関して、特に発酵に関しては夢をもちながら本当に一生懸命取り組んできたわよねぇ。一つのことに集中してしまうと、約束を忘れたり（笑）。

ははは（笑）。試行錯誤ばかりで道に迷いそうなこともあるよ。2001年に「飛騨の赤かぶらの漬物」を小学館の「サライ」に掲載してもらったときは、丁寧な取材の姿勢から、ものづくりの原点を教えて頂いた気持ちになったなあ。

そうでしたねぇ。時間を忘れて仕事をすることも多いけど、3年前に病気もしたし、夜7時過ぎたら帰ってきてくださいね。

俺はいい加減でのんびりしているし、家族に対して華々しい何かをやってきたわけではないけれど、よう支えてくれるなあ、と思っとるよ。ありがとう。