蔵からの贈り物

醤油屋の後継ぎとして、戻ってくる時はどんな気持ちだったの？

大学は醸造を学んでたし、同じ環境の仲間もいるから、なんのためらいもなく１年修行して自然に戻って来た感じかな。

そうなんだね。今は、1000軒あるご近所さんの内、300軒ほど醤油の配達を任せてるけど、どうなの？

おじいちゃん、おばあちゃんの家にお邪魔すると、つい長話したり、お土産をもらったり…地元の温かさを感じているよ。

嬉しいね。各家庭に醤油を配達するのもやりがいやなぁ。

うん。〝この前の醤油、この料理に合うね！〟とお客様とコミュニケーションを取れると嬉しいね。

そうそう、今これが流行ってるから…ではなく、自分が本当に欲しいものを作りたい。

うん。ちょっとした工夫で新しいものができた時に、お客様へ想いが伝わることがとても嬉しいと感じるからこそ、醤油屋としての、可能性がたくさんあると思う。

周囲から頼まれて作り始めたドレッシングやオリジナル醤油も、見た目や味にこだわっていったら、自然とリピーターも増えたし、もっと喜ばれるものを作りたいね。

うん。新しいものも作っているけど、全て手作業でやってるし、目視しながら醤油が出来るまで会話をしてるここまでの過程をぼくも守っていきたい。

従業員さんと共にみんなが幸せになる醤油屋として次の世代を繋ぐよ。よろしくね。