出産祝い・内祝いの「のし」完全ガイド

出産祝いをいただいた際に、お礼の気持ちを込めて贈る「出産内祝い」。その際に欠かせないのが「のし」です。のしの種類や書き方、マナーを正しく理解し、相手に失礼のない形で内祝いを贈るために、重要ポイントを詳しく解説します。
出産内祝いの「のし」の基本知識
出産内祝いにおいて「のし」は、贈り物に正式な意味を持たせるための重要な要素です。特に、出産という人生の大きな節目に関わる贈り物では、正しいマナーを知っておくことが大切です。ここではのしの基本知識について解説します。
のしの意味と役割
のしは、祝い事に用いられる飾り紙であり、贈り物をより正式なものとするための大切な要素です。特に出産内祝いでは、赤ちゃんの誕生をお祝いしてくれた方々への感謝を示す役割を果たします。のしを正しく使うことで、心のこもった贈り物になります。
水引の種類と選び方
出産祝い・内祝いに適した水引は「蝶結び(花結び)」です。これは何度繰り返しても良いお祝い事に使われ、赤ちゃんの健やかな成長を願う意味も込められています。
一方、結婚祝いなどに使われる「結び切り」は「一度きり」を意味するため、出産内祝いには適しません。水引の種類を適切に選ぶことで、贈り物にふさわしい印象を与えることができます。
のし紙の表書き
表書きには「内祝」と記載し、下段に赤ちゃんの名前を書きます。フルネームが基本ですが、名字を省略する場合もあります。読み仮名を添えることで、より丁寧な印象を与えられます。地域によって表記の違いがあるため、事前に確認すると安心です。
また、表書きは毛筆や筆ペンで書くのが正式とされていますが、最近では印刷のしを利用する場合も増えています。
内のし・外のしの違いと選び方
のしには「内のし」と「外のし」の2種類があります。どちらを選ぶかは、贈る相手やシチュエーションによって異なります。それぞれの違いと選び方を解説するので、どちらがふさわしいかを判断しましょう。
内のしとは?
内のしとは、のし紙を贈り物の上にかけた後に包装する方法です。控えめな印象を与え、配送時にも破損しにくいのが特徴です。贈る相手に対して、控えめな心遣いを表したい場合に適しています。また、内のしは宅配便などで送る際にも、のしが汚れる心配がないため、多くの人に利用されています。
外のしとは?
外のしは、包装紙の上からのし紙をかける方法です。手渡しの際に誰からの贈り物か一目でわかるため、直接渡す場合に向いています。特に、会社の上司や目上の方に贈る場合は、外のしを選ぶことで礼儀正しさを演出できます。
状況に応じた選び方
続いて、「のし」の状況に応じた選び方を解説します。具体的な状況を3つ取り上げるので、それぞれの状況に応じた選び方を参考にしましょう。
・配送で贈る場合
のし紙が破損するのを防ぐため、内のしを選ぶのが適しています。内のしは包装紙の内側にのし紙をかけるため、配送中に汚れたり破れたりする心配がありません。
・手渡しする場合
贈る相手に一目で贈り物の趣旨が伝わるよう、外のしを選ぶのがよいでしょう。外のしは包装紙の上にのし紙をかけるため、誰からの贈り物かが明確になり、贈る際の印象もよくなります。
・会社関係や目上の方への贈り物
一般的に外のしを用いるのが適切です。社内で共有される場合にも、贈り主がすぐにわかるため便利です。
出産内祝いに関する色々なマナー
出産内祝いを贈る際のマナーを適切に把握することで、スムーズに準備を進めることができます。ここでは贈るタイミング、金額相場、避けるべき贈り物について解説します。
贈るタイミング
出産内祝いを贈る時期は、生後1ヶ月頃、お宮参りの時期が目安です。遅れてしまった場合でも、感謝の気持ちを伝えることが大切です。遅れる場合は、簡単なメッセージを添えると、より温かみのある印象を与えられます。
適正な金額相場
一般的に、いただいたお祝いの1/3〜1/2程度が適切です。高すぎると相手に気を遣わせ、安すぎると失礼になる可能性があるため、相場を参考に選びましょう。相手との関係性に応じて、下記の金額相場でギフトを選ぶのが一般的です。
・友人・知人・職場の同僚 → 3,000円〜5,000円
・親族 → 5,000円〜10,000円程度
タブーな贈り物
出産祝いでは、様々な理由から避けるべき贈り物があります。ここではタブーな贈り物についていくつか取り上げ、それぞれの理由について解説します。
・刃物
「縁を切る」を連想させるため、縁起が悪いとされています。
・ハンカチ
「手切れ」を連想させるため、縁起が悪いとされています。
・現金
4や9の数字、「分けられる」を連想させる偶数枚は避けるのが無難です。
・白や黒のアイテム
弔事を連想させる色であり、お祝いごとにはふさわしくありません。
・大きすぎる用品
大きすぎるものは収納に困るため、避けるのが無難です。
まとめ
出産内祝いは、お祝いをいただいた方々への感謝の気持ちを伝える大切な機会です。適切なのしの選び方やマナーを押さえることで、相手に喜ばれる贈り物ができます。また、贈る時期や金額相場を意識し、相手のライフスタイルに合ったギフトを選ぶことが重要です。マナーを守りながら心を込めた内祝いを準備し、感謝の気持ちをしっかり伝えましょう。