季節の和梨

ここは父の実家の農園で、叔母さん夫婦がやっていたんだけどその後継ぎがいないってことで、23歳の時に来たんだよ。最初の苦労を乗り越えて経営を任され軌道に乗る中で、信頼できる人とやりたいと思って、同級生の勇基に声をかけたんだよ。

25歳くらいから誘ってもらってて転職リミットと思ってた30歳の時に思い切って来たんだよなぁ。

来てくれて本当によかった。おかげで販売や営業に集中できてるんだ。

おれは畑の管理が仕事。収穫のタイミングもおれが干城に連絡するスタイルで。

勇基が品種に合わせた厳格な管理で育てて収穫した梨だから、お客さんにはその手間も含めて食べてほしいと思ってる。日照時間や雨量でどうしても味が変わってしまうけど、それでも信頼してもらえる品質管理をしているという自信があるよ。

そうだね、畑はおれが責任者だけど、木の管理はおれ達二人で全部の木を見てるからね。美味しい梨ができるように、状態に合わせた生育計画を立てて、受粉の作業も二人で全部やってるしね。

おれが外部で勉強したことを勇基に伝えて、二人で黙々と受粉（笑）。おれは人も育てる農家になりたいんだよね。地域に人を呼んで一緒に農業を活性化する人を増やしたい！

誘ってもらってここに来たおれはその一人だね（笑）。