【わかたけ】お福箱

創業100年を目指すにあたって揚治さんから「まず90年の山を超えるには、なにかオリジナル商品を」とアドバイスをもらったときには、なるほど！と思ったわ。

商品が形になるまでに、夫婦ケンカもしたし大変やったな。

あれは前向きな口論ね（笑）。これまで小売をやってきて、お客様に寄り添って喜びを分かち合うことを大切にしてきたから「その思いが形になれば」という一心だったのよ。

うん、うん。

商品もパッケージもすべて柳川製。この地の伝統文化を模したパッケージデザインは特に苦労したけど、伝統への敬意を忘れず、手にとってもらいやすい形にできたわ。柳川の鞠は93歳のおばあちゃまの手づくりだし、就業支援施設の利用者さんにも製作に携わってもらっている。市の認定品になったとき、利用者さんに「自分のことを誇らしく思う」と言ってもらって。「仕事ってみんなで分かち合ってひとつのものをつくりだしているんだ」って感動したの。

本当にたくさんの人とつくりあげた作品だ。浩子は涙もろいし人に対しての思いやりは他の人の3倍！まるで太陽のような人だよ。

ふふ。大学を卒業してすぐに嫁いで右も左もわからない状態だったのに、今では商品開発に挑戦するようになった。これも辛抱強く揚治さんがサポートしてくれたからだと思ってるのよ。