季節の野菜セット

ぼくと農業の出会いはフィリピンだった。40代で山合いでの農業を模索していたときに、家を畑と一緒に譲ってもいいよという話が出て伊那に来たんだよね。

ええ。ここは山間だけど東西に道が通ってるからお日様いっぱいだし、水もいい！この環境でつくってる俊輔さんの野菜ってとてものびやかで大らかだと思う。

そうかな（照）。ありがとう。順子は誰かに野菜を贈るとき、いつも野の花も添えてるね。

そう。一番の理由は私が楽しいから。でも会ったことがないお客様の顔を忙しい人なのかなぁ？とか想像しながら、野の花が部屋にあったら仕事で疲れていても和んでいただけるかなと思って。そんな家とか食卓の情感って大事だと思わない？

そうだね。うちでも必ず食卓や気の利いたところにちょっと花を添えたりしてるね。

ええ。口にするものはやっぱり良いものをと思うし、毎日心から笑い合えることを大事にしているの。

大切なことだよね。うちは２０１１年から会員制の会もやってるんだ。農業に関わっていない人にも、普段の暮らしの中で自然との関わりを持って欲しくてね。12月にお米の稲穂でしめ縄をつくって、もち米で餅をつくって、１月には米麹づくり。その米麹と大豆で味噌を仕込んだり古代米なんかもやってる。

一年間の食べ物があるという豊かさ、安心感がここにはあるわね。